【うつ、疲労について】京都市、上京区、烏丸で鍼灸、波動療法、サイマティクスセラピーをお探しならラサルーテ

以下は院長が行なっている東洋医学による健康無料相談のオープンチャットに寄せられた質問と回答です。

うつ症状や疲労について、一般的には誤った認識が広まっており、それによって更に苦しんでおられるケースが多いことから、その質疑応答をこちらでご紹介することにしました。ご参考になさってください。

《ご質問》

疲れやすさと生活習慣について
助言を頂けると助かります。
お恥ずかしながら…私の日々は、毎日立ち通しの仕事を8時間以上していて、気が抜ける時がありません。

家に帰るとぐったりで食事作る気力もなく…
疲れを取る為に、熱い湯船に浸かって、ビールとできあいのお惣菜で済ませて20時〜21台には
起きていられず寝てしまいます。

アルコールのせいなのか眠りは浅く、夢見が悪く夜中に起きてしまいまた二度寝するという事が度々あります。

朝起きても疲れは抜けず、体が鉛のようですが、仕事に行かなくてはならない為、アリナミンなどの錠剤やドリンク剤に頼って乗り切っています。
ストレス解消に甘いものやポテチを食べます…
PMSの症状も毎月辛いです。

こんな習慣はよくないと分かっていながら、仕事の疲れからなかなか負のループから抜け出せません。
結果的に半年前に過労とストレスからうつ状態と診断され休職しました。

一度、ゆとりのある生活になり生活習慣も改善し症状も回復してきた為、別業種に転職し社会復帰しましたが…
また仕事の疲れから以前のような悪習慣にもどり疲れやすく困っています。

他の人よりも疲れやすい体質なのか、軽作業の仕事しかできないのかとこの先が不安です。
過労とうまく付き合っていく対処法があればご教授ください。


《回答》

いくつかアドバイスさせて頂きたいポイントがあります。

1、生活習慣について

まず生活習慣についてですが、これはご自身でもよくないとお気づきになっていることもありますので重複するかもしれませんが気になったことを記します。

熱いお風呂、アルコール、ドリンク剤については特に気になりますね。


まず疲労について、多くの方が認識違いをされていると思います。

過労というのはオーバーヒートと同じです。


身体はエネルギーを代謝させて、つまり燃料を燃やして動いています。従って熱を発生します。
動き過ぎると燃料不足にもなるのですが、過労というのはこの熱が増え過ぎてオーバーヒートした状態です。

従ってクールダウンが必要です。


このクールダウンが早ければ早いほど次の燃料が補給(代謝できる準備が整う)されます。

つまり熱をいかにクールダウンするかが重要です。
もう少し言い換えると仕事で常に交感神経優位になっている状態を副交感神経優位に変えることが、次の動きへの準備を整える時間になるということ。
ところが多くの方は減った燃料さえ足せば疲労は取れると思われています。もしくは血行を良くして早く回復させようとします。

ところが無理に血流を早くすると更に疲れが起こります。

つまり熱を与えるとさらに疲労は増すということ。交感神経も優位になりクールダウンできません。


従って、以下の項目に関しては改善して頂く方が良い、というか改善なさらないとうつ状態が再発する可能性がかなり高いと思います。

◆熱いお風呂は疲れを抜くのではなく助長させる可能性があります。


◆アルコールは心拍を早め交感神経を優位にするので疲労は取れにくくなります。


◆ドリンク剤は燃料を足すばかりでオーバーヒートしているエンジンで更にアクセルを踏むことと同じです。その時は一時的に動けますが長期的には病気を誘発します。


2、うつ状態からの回復について

うつ状態、パニック障害、不安神経症、適応障害、これらは病名は違えどその線引きは曖昧で東洋医学的にはこれらを大きく分けることはありません。

これらは心臓の気が低下すること、肝臓の気が低下すること、貧血などにより起こりやすくなります。
仕事の環境などで引き起こされることが多いのですが、これは心臓に負担がかかると捉えます。
東洋医学では心臓に神が宿る、すなわち心臓と精神が密接に繋がっているとされるためです。

また心臓は生命活動の最高司令者であり、心臓がダメージを受けるとそう簡単には回復しません。

上記の症状が消えても、同じようにダメージに対してとても過敏に反応するようになってしまいます。

パニック障害などは原因が会社だとするとその会社に近付くだけで再発することが少なくありません。同じようなショック、場面、内容に遭遇すると簡単に再発することが多くなります。

心臓は最高司令者、君主なので一旦ダメージを受けると完全に元通りになるということは難しいのです。

なので症状は消えていても、発症前と全く同じことができるようになるわけではありません。

従っていくら症状が消えていても発症前と全く同じことをする、あるいはできるようになるべき、という意識はご自身を傷つけることになります。
うつを始め精神的ダメージを受けるというのは悪いことばかりではなく、感受性を高めることにもなります。他者の痛みも分かるようになります。中には性格も変わられる方がおられます。

このように変化が起こるので元通りを望むというよりはうつ状態などを経験して新しい自分になったと気付くこと。感受性が高まっていることに気づくこと。人に対して優しくなっていることを褒めることです。

その分肉体的、精神的にはダメージを受けやすくなっているのでそれも認めること。頑張れる許容量は発症前より少なくなります。
なので新しい許容量に合わせて生活環境や仕事を合わさなければなりません。

ここに気付かず、発症前と同じ内容の仕事、同じくらいの疲労量のことをするので再発して更に自信をなくす、その結果仕事自体ができなくなる、そんな状態になる方が少なくありません。

ご相談のケースだと、今のお仕事はあまりにもダメージが大き過ぎると思います。
今のお仕事で疲労をなくすというのは物理法則に反しますし、それは弱いことでもなんでもありません。

まずは意識を変革して頂き「疲れやすい自分は弱い」という意識から、


うつになるほど頑張ってきた自分を褒める、認める、良くなったところを認識する、


その上で今の体力に合ったお仕事を選ばれる、というのが長い人生の中で今必要なことではないかと思います。

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